「第6回SDGsジャパンスカラシップ岩佐賞」受賞

INFORMATION 2025.03.31

この度、四国の右下木の会社は公益財団法人岩佐教育文化財団主催「第6回SDGsジャパンスカラシップ岩佐賞」農林水産・食の部を受賞いたしました。
本アワードは、SDGsの達成に向けて革新的な取り組みを行う団体を支援するもので、当社が推進する「樵木林業(こりきりんぎょう)」を通じた森林再生と地域活性化の取り組みが高く評価されました。

かつて徳島県美波町では、循環型の広葉樹林業「樵木林業」によって、里山の持続的な管理が行われていました。
しかし、1960年代の燃料革命により薪炭の需要が激減し、森林の手入れがされなくなった結果、里山の荒廃が進行。多くの知恵と技術が失われていきました。

当社はこの課題に正面から向き合い、「樵木林業」の再興と備長炭産業の創出によって、森林保全と地域振興の両立を目指してまいりました。

備長炭は、その優れた燃焼性能から国内外の料理人に高く評価されている一方で、近年は品不足や価格高騰が深刻な課題となっています。そこで当社では、美波町の広葉樹を活用した「樵木備長炭」を製造・ブランド化し、環境性能の高さも含めて評価される製品として、国内の飲食店での導入や海外輸出を進めています。
さらに、製炭工程のIoT・クラウド技術による可視化と炭窯の規格化に取り組むことで、製炭師の作業負荷の軽減や品質の安定化、円滑な新規創業の支援を実現。これにより、地域内外での製炭技術の継承と普及を支える体制づくりを進めています。
また、地元の食材を地元のエネルギーで味わう「地炎地食(ちえんちしょく)」という新たな食の概念も提唱し、地域の農林水産物の新たな需要創出にもつなげています。

私たちは、先人たちが築いてきた樵木林業と製炭技術を現代に再構築し、備長炭が支える日本の食文化を未来へと受け継ぎながら、地域に根ざした持続可能な産業モデルの実践を続けてまいります。
 今後もこの取り組みを全国へ広げ、森林と人が共生する未来の実現に貢献してまいります。